
今年は息子の成人式。
こんなに穏やかにこの日を迎えられるなんて昔の私には想像できなかった。
スタッフみんなのブログを読みながら
「あ〜そうだったなぁ」「あった。あった!」
などと読みながら懐かしでいる私ですが、少し昔の話を綴りたくなったので数回お付き合いください。
タイトル
「好きなもの」(言い換えればこだわり)
息子は小さな時から「赤」「まる」「きらきら」がとっても好きだった。
選ぶものはなんでも「赤」。
赤くて丸いものを見ると、笑顔いっぱい。
そして、赤くて丸くてきらきらしているものには、いつも吸引されて走って寄って行き、手にとって離さない状況であった。
「キレイ」
って喜んでいるぐらいはいいのですが、商品の場合も離さない・・・・
取り上げ、パニックになるより、購入してパニックにならないのならっと、私にとっては不要なものでもよく購入した。
商品ならまだ良くって、一番辛く、苦しかったのが、「クリスマスの飾りつけ」
どこもかしこも、赤くて丸くてきらきらしていて、商品でない綺麗な飾りが町中に溢れ、ただただ息子の目に触れさせないように移動していた。ほんと、恐怖の季節だった。
どんなに息子の視界に入らないようにしても、この日本で生活している以上は、12月は「赤くて丸くてきらきら」だらけ。
そしてとうとう「あの日」がやって来た。
彼が2歳の頃、ケーキ屋さんに買い物にいった時に、彼には見たこともないぐらい「赤くて丸くてきらきらしていて」そしてさらに透明感があって今までにない美しさの飾り付けがあった。
「まずい!」と思った時には、時すでに遅し。
しっかり彼の手に握りしめられていた。
そしてきっと真面目な正義感のある定員さんが
「飾りなので戻してください」との言葉が地獄の始まりだった。
戻すはずがない!
売り物でなく、購入できるはずもない。。。
初めは優しく彼に問いかけていたが、そんなこと聞くわけがなく、
しょうがないっと、彼の手から忌まわしい赤くて丸いきらきらした飾りを取り上げ、
泣き出す、ひっくり返る、叫び出すのを受け流しながら、定員に渡した。
「すいませんでした。。。」
結局、泣き叫ぶ彼を抱え、まだ赤子の妹のベビーカーを片手で押しながら、泣きたいのは私だった。
今も、彼の好きなものは変わらない。
だけど、ルールを知り、社会を知り、全て折り合いをつけることを習得しきっている彼には笑い話。
今でも幼少の頃から買い溜めた「赤くて丸くてきらきらしているもの」が彼の引き出しに保管されている。
でも、いまだに私はあのケーキ屋の前を通る時は、いつもしんどくなる。
スタッフE
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